君への気持ち
メンテナンスを終えて、入浴に向ったキラは
天使湯の暖簾のかかる入り口前でばったり「自称姉」の
自分の双子の片割れのカガリと鉢合わせた。
「あれぇ、キラ、お前も最後か?」
少し驚いたように問い掛ける彼女に、キラは優しく笑って聞き返す。
「お前もってことは、カガリも最後なんだね?」
「ああ、そもそもこの艦女少ないからなー。」
中に入るでもなく、訪れてしまう沈黙。
少しして、何か考えていたらしいカガリが口を開いた。
「・・・・・・一緒に入らないか?」
ばさっ
思わずキラは手にした入浴用品一式を落とした。
「や、お前。変な意味じゃないぞっ!!」
誘った割には真っ赤になって、説明しようとするカガリを
面白いなあと、思いつつキラは、落とした物を拾い上げる。
「あ、悪い悪い。」
良いながら、一緒になってカガリは、落とした物を拾う。
「・・・や、ほら水着とか着ればそんな恥ずかしくないだろうし・・・。」
終わったと思った話を戻す彼女に、
「解ったよ。」
と、承諾した。ラクスにも言われたが、最近彼女に甘い気がする自分に
苦笑した。
二人は、そのまま一旦自室に戻って、中に水着を着込むことにした。
再度、合流したのは15分後。



そして、現在にいたる。
兄弟だからと言って、この年になってまで、一緒にお風呂に入ると言う人は
そうそういないと、キラは思ったが、敢えて口にしなかった。
カガリはきっと、何か自分だけに伝えたいことが有るのだろうと思ったから。
そう思ったからこそ、この今のちょっと異常とも思えることを
承諾したのだから。
勿論、彼女自身は
特に異常とも思っていないだろう。
おそらく、「キラは弟だから、別にやましい事になったりなんかしない」
という、無防備なまでの絶対の信頼があるからだ。
(そして、勿論キラ自身も、そういう間違いは無いと自信がある。)
ただ、異常と言えば
何となく向かい合うのが気恥ずかしく
背を向けたまま話をしていることだろうか。
それは、決して恋と呼ばれる感情ではなかったが、
互いの本心だった。
元は一つの魂であったとさえ思えるほど、同じ体温で
同じ言葉を持っていた。


因みにこの後洗い場で騒ぎすぎたために
皆にばれて説明を求められ、普段以上にキラは疲れる羽目になった。
(特にラクスに説明するのに。)


END



恐ろしく電波なお話で申し訳有りません。(苦笑)
お風呂ネタ書きたかったのです。
(や、お風呂でなくてもいいのですが)
互いの、もう会えない大好きな人という話が描きたかったのですが。
想像以上に双子がいちゃこいていて
アイター・・・。みたいな。
(あたし的には許容範囲内です。
因みにでこ、ほっぺの家族ちゅーまではおっけーな人です。
口までいっちゃうと「待った」ですが。)
でも、互いを「好き」と言わせたかったのもあるので
ちょいアブノマルな感じですかね・・・。(がくり)

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